みなさま、コラムでははじめまして!
あるバンドのボーカリストを推し始めて今年で25周年。鼓舞屋の大場です!
11月で32歳になりますが、北は北海道、南は沖縄、海外はグアムまで推しのために飛び回っておりました。もはや自分ってメンバーなのかな?と思うほどに、息を吸って吐くくらいの当たり前さで、どこへだって行くし、お財布の紐もあってないようなもの(笑)
そんなわたしは、
「良い組織とは何か?」
と聞かれたら迷わず「社内外問わず、推されている組織」だと答えます。
7歳のときから推し続けているその理由を紐解くと、採用戦略にも同じことが言えるのではないかとひらめいたのです…!
本日は推しエピソードに絡めて、採用戦略がいかに重要かお話させていただきます。
良い会社を作るために、人事担当者の方は必死に採用をされているかと思います。
でも、良い人を採用したいからって、その場しのぎで自社の魅力をうまく取り繕っていませんか?
どこかの求人原稿でこのフレーズをよく見るから使ってみようとか、他社がこうやっているからとりあえず書いておこうとか…自社の魅せ方がうまくいっていないケースですね。
それから、良い面だけを見せようと『完璧なアイドル』を演じていませんか?
100%完璧である必要ってなくて、弱い部分もうまく出すことで、人間性やキャラクターが見えてきます。そのギャップすら愛おしくなって「なんだか気になる存在だな〜」から「推し」に変化。「ああ、わたしが応援しなくちゃ」って使命感のようなものに駆られるんです。
例えば、グループ全体を推していたとします。箱推しってやつですね。そして、1人がいきなり脱退したとしましょう。とりあえずの数合わせで全く知らない人がやってきたら、ファンとしてはたまったもんじゃないです。
グループ全体の雰囲気とか、そのメンバーが創る曲が好きだったのに…価値観の合ったメンバー同士だからこそ作れる空気感があるんですよね。偉い大人は何も分かっていない…!!!!!(価値観が合わなかったから脱退したのでは?という疑問は置いておきましょう、仮の話です)
こんな感じで採用にも同じことが言えると思うんです。1人辞めたから、急いで採用しよう。会社のブランドや価値観が定まっていないまま新しい人を入れれば、すでにいるメンバーからは「なんか波長が合わないぞ…」と。入社した本人ですら感じるかもしれません。いわゆる社風アンマッチの状態ですね。これだとチームがとっ散らかってしまいます。
これも分かりやすいように、推しで例えます。(脱退の話は忘れてください)
ずっと小さなライブハウスでライブしていたのに、ある日いきなり日本武道館でのライブが決まったら……!「ああ、沢山のファンが出来たんだ」「もっと沢山の人に見てもらえるんだ」「大きいステージで輝く推し素敵すぎる…もっともっと応援したい!」…。
長い下積み時代を終えて、次のステップに進めたんだっていう希望が見えますよね。
推しとファンの需要と供給が一致したとき、次のステップにはいくらでも上がっていけるんです。それは確固たるブランドや価値観が全体に浸透しているからといえるでしょう。その過程をも共有することで、推しは唯一無二の存在になるんです。
採用戦略って、会社にとって良い人を採用するために、試行錯誤したり、見直して整えたり…やることはたくさんありますが、それって人事だけの仕事なんでしょうか?
いくら良い曲を作ったって、ライブでの照明や音響、演出が合ってなかったら台無し。推しの一番の魅せ場なのに、TV出演やDVDで他のメンバーがカメラで抜かれた時のそれじゃない感!!!(ファンがやった方がうまいのでは?と思うこともあったり、なかったり…)
曲中の推しポイントを全てのスタッフが理解できているライブはやっぱり全然違いますね。その場限りの撮影スタッフが全てを理解するって難しいかもしれませんが、自分の魅せ場を分かって事前に伝えられていれば、大きな齟齬は起きないはずです。
なので、採用戦略は経営陣も含めて、どうかみなさんで取り組んでください。
良い曲を作るだけじゃなくて、未来のファンにちゃんと届けられるように。
良いライブができるようになって、活動が増えていけば、多くの人の目に留まりますから。
では、何から手をつければいいのか?
音響さんが足りないの?
照明さんが足りないの?
演出家さんが足りないの…?
…いやいや、もしかしたら曲の方向性が定まっていないのかも。
考えれば考えるほどキリがないですよね。
なので、まずは「おダシ採用戦略の品質基準」や「おダシ診断」を使って棚卸しをしていきましょう。現状の立ち位置を知り、不足と向き合うことがはじめの一歩。
足りていないことが分かれば、次は優先順位をつけて整えていきます。
内輪だけだとどうしても主観的になってしまうので、プロに頼ったり、ファシリテーターとして仲介の立場に入ってもらったりするのも有効的ですよ。
おダシ診断とは、質問に答えるだけで、チーム・組織のど真ん中の明確さや浸透度などの現状を可視化できるシロモノです。所要時間は20分。無料で診断できるので、隙間時間でトライしてみてください。
インビジョンでは「おダシ採用戦略はLOVEにはじまる八工程(通称:LOVEはち)」とし、以下のような内容をご支援しております。詳細は、別のメンバーがコラムで説明しているので、ぜひチェックしてみてくださいね!
①LOVEダシ釜
②組織課題の確認
③人員・採用計画
④採用目的の言語化
⑤採用予算の決定
⑥採用目標を立てる
⑦採用ターゲット設定
⑧ペルソナ・強烈訴求ポイント決定
採用戦略を1つずつ整えていくと、それなりに時間がかかるもの。とはいえ、短期的なメリットももちろんあります。
まずは、組織全体で今やるべきことの共通認識が持てます。まだ同じ方向に進めなくても、同じ方向を向くことができれば、採用戦略以外でも整えるべきポイントが見えてくるかもしれません。
それから、ブランディングなどの過程であえて弱い部分を見せることで、古参を作れるのはめちゃくちゃ大きいです!!!!成長過程すらも応援してもらえるんですよね。古参のパワーを侮るなかれ。…あ、古参って古くからのファンのことです(笑)
会社のファンとは、
が考えられると思っています。
特に3つめは最強で、お客様でありながら自分の利益ばかりを考えていない方ですね。
例えばわたしの推し、去年ツアー中に鎖骨を骨折したんですよ……大げさじゃなく一瞬心臓が止まっていたと思います。チケット代を払っているファンでありながら、ライブの開催なんか気にしないで今はゆっくり休んで欲しい。生きているだけでいいからって、切実に思っていました。
甘やかしているわけじゃなく、時には自分の利益を無視してでも相手のことを心配できるお客様がいてくれたら、それだけで心強いですよね。何かがあっても、また立ち上がれる気がします。
…推しの話を絡めると、つい熱くなってしまいますね。
ちなみにわたしの推しは、バンドの解散、無期限活動休止を1回ずつ経験しています。それでも推しているのは、休むことなくずっと唄い続けてくれたから。デビューしてから作る彼の曲の根幹が一貫して変わらないから。しんどいな、苦しいなっていうときはちゃんと伝えてくれたからです。
100%じゃなくていいんです。弱みを見せたっていいんです。
ファンがいることで補えることもありますから。
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