先日、3学期を終えた子供たちの”あゆみ”を見せてもらった。そんな子供たちの評価を見ながら 私たちインビジョンの15期目の評価はどうだったのか?考えてみるとこうだ。 「よくできる」「できる」「がんばろう」の三段階中 全体的には「できる」という結果だった。現場からは以上です。
これだけだと「ふーん」でコラムが終わってしまうので、毎年、期初・4月初日に実施している「全社戦略キックオフ」のネタをお届けします。
何のために実施するのか?私たちが定義しているのは、一言でいうと「心=価値観、技=顧客戦略、体=人事戦略の全社への浸透」です。準備は、決算の4ヶ月前から。期末の着地を予測しつつ、振り返りながら整理していきます。整理していくプロセスは会社によって千差万別なんだと思います。ここで細かくは触れませんが、「ビジネスモデルキャンパス」「アンゾフの成長マトリクス」「戦略キャンパス」「SWOT分析」など、考え方のフレームが世の中にはゴロゴロと落っこちているもんです。
このコラムが気になった人は「振り返りってどうすればいいんだろう?」をネット検索している人だという前提で話を進めますね。経営者はもちろんですが、社会人に求められているのは、「思考力=振り返る力」だったりしますもんね。
藤子・F・不二雄による日本を代表する漫画・ドラえもん。50年以上、今も愛されている理由に、親近感のわく・のび太の存在が大きいのでは?という自論がある。のび太くんの性格で一番人間臭いのが、何かちょっとした困難が降ってきたら、「自ら解決策を考える」というプロセスをスッとばして、「ドラえも〜ん」と泣きつく。しかも、何の躊躇もないところが、清々しい。振り返りができない日本代表のような存在が「のび太くん」なんじゃないかと思う。
内省=振り返りってすごく大事だってことはみんな心の中では理解していると思う。ただ、振り返りを習慣化している大人って少ないのがヤバイんです。極論、労働人口6700万人がのび太くんになっちゃったら日本の雇用問題は崩壊してしまうかも。そんな危機感をいだき、「らしさ教育」を高校生向けに実施しています。
そろそろ本題に入ります。振り返りの肝は、ズバリ“原理原則”なんです。「はっ?、思ってたのと違う」とめちゃくちゃ違和感しかない方こそ、最後までコラムにお付き合いください。「原理原則ですよね」とウンウンと頷ける方は、この先読まなくて結構です。コラムから離脱してください。
この世には、自然科学、哲学、物理、数学、生物学、脳科学、心理学などの中に科学的に反証できない原理原則があるんです。その中で、今回は、「二元論」と振り返りを結びつけて考えてみます。二元論とは、背反する二つの原理や基本的要素から構成される、または二つからなる区分に分けられるとする概念のことです。例をあげると、「善と悪」「入口と出口」「陰と陽」など。ちなみに、インビジョンの戦略の特徴も二元論なんですよ。「おダシとアク取り」。
セミナー、講演の冒頭に使うネタで、「人間が1日2万回ほぼ無意識におこなっている二元論は?」。ヒントは昨年大ヒットを記録した鬼滅の刃にあります。
正解は呼吸。
呼吸って、「すう」「はく」の反復じゃないですか。「すう」「はく」どっちが先かわかりますか?どっちが先か考えたことありますか?呼吸という文字そのものにも表れていますが、「はく」が先なんです。この呼吸と、二元論「忘却と記憶」を結びつけて、脳内をスッキリとさせてくれるのが言語学者・外山滋比古著書「忘却の整理学」。スタッフ、子どもたちに読ませたい良書。内容は触れません。人生豊かになります。是非とも読んでみてほしいです。
新たな学びをするには、今までの固定概念をまずは忘れることが大事なんです。ここ最近のキーワードで言い換えると、アンラーンです。点でモノゴトをただただ記憶していくのは、コンピューターが最強じゃないですか。「ちゃんと覚えなさい!」と、先生や親がいうじゃないですか?(インビジョンの義憤・狂育連鎖)。そうじゃなくて、まずは今まで積み上げてきたちゃんとしなさいを、整理して、微妙なものは忘れることからリ・スタートした方がいいんです。
だから、通期の振り返りで最も重要なのが、「忘れる」=「アク取り」なんです。会社の場合は、チームの大切な価値観=ど真ん中ってなんだっけ?個人の場合は、自分の大切な価値観=ど真ん中ってなんだっけ?とド・ストライクを考え、ストライクゾーンにカスっていないボール玉を見逃す、忘れることが大事。
ど真ん中、つまり、価値観の芯がないローソクって、火がつきませんもんね。
通期の振り返りで一番最初に着手するのが、外部分析→内部分析→問題点という大枠のプロセスがあるのですが、10年以上普段使いしていた内部分析フレームが、マッキンゼーの組織変革の7つのSというフレームワーク。いや〜、めちゃくちゃお世話になりました。
ハードSとソフトSの概念と、ど真ん中は「価値観(Shard Value)」というフレームは最高。ただ、微妙にしっくりこない、なんか違和感を感じていて、そろそろ卒業してもいいのかな?と画策していて。昨年、自分の脳内をマップにした=経営計画が1枚でわかる事業構想マップがきっかけとなって、独自の経営理論の解像度が上がり、内部分析の独自フレームを開発しようと決意したんです。
上記、スライドの左側が、独自経営理論 心技体です。私たちが再定義した経営戦略の方程式は
経営戦略=心:価値観 × 技:顧客戦略 × 体:人事戦略 × 透明性:広報戦略
としました。経営戦略の範囲、定義は会社それぞれでいいと思うんです。年に一度の振り返りは、一般的な経営戦略を吐き出して、経営戦略の再定義からしてみてもいいのかもしれませんね。
ここまでうだうだと書いちゃってますが、「ドラえも〜ん」と泣きつくのび太に対して、考えさせることもなく「もう、しょうがないなぁ。のび太くんたら」とお決まりの文句と共に、ポパポぱ〜んとポケットからひみつ道具を取り出すドラえもんって、現実世界でのコーチングと真逆ですよね。(誕生日のサプライズ動画。子どもたちのドラえもんがごきげんだったので載せときます)
のび太くん「困難に直面する」→「ドラえもんに泣きつく」→「泣き止む」→「ひみつ道具使ってみる」
現代世界 「困難に直面する」→「ネット検索で知る」→「わかった気になる」→「動く」
という循環の中に、考えるというプロセスが抜け落ちている、のび太くん状態にさせてしまう危険って現代社会に溢れていませんか?情報が氾濫する現代社会では受け手の“受けとる力”ってすごい大事で、自分にとって、大切な情報か?微妙な情報か?のフィルター力であって。他人の書いたレビューを信じるんじゃなくて、自分の第一印象・直感をもっと大切にしてほしいなと。
直感を鍛えるには、忘れる時間と環境が必要で、それを一言でいうと、振り返りなんです。
独自経営理論の心技体フレームをお裾分け。心技体それぞれ、「永遠」「3年後」「1年後」の大切にしたいことを言語化、ビジュアル化していき、ど真ん中にくるのが、重点戦略=一本串戦略といった流れです。ポイントは、心が顧客戦略、人事戦略に宿っているかどうかが大事で、分断されていたら、コモディティ化していっちゃいますよね。
「何のために会社やってるんだっけ?」、whyを繰り返し反芻、自己理解の解像度を上げて、独自の世界観=おダシを大切にしていきましょう!
もっと詳細教えてほしい!というすでに関わっているお客さんは担当に相談してみてください。「はじめまして!もっと知りたいです」というごきげんなお客さまは、お問合せください。
インビジョンの大切にしている「忠恕」。はじめましての人へはもちろん、それ以上に、あたりまえに近い人、家族、スッタフ、パートナー、友人、お客さんへの「忠恕」、 大切に生きていきます。カッコつけないありのまま、自然体で、本質的なコミュニティをつくって生きます。16期目もよろしくお願いします。
#忠恕
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#数値を掴むのは当たり前。心を掴むんだ!
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