言葉:吉田誠吾(@hi-seigo)
義憤というキーワードで、コラムを書くのが今回のミッション。数ヶ月前から、出汁屋(一般的には広報)の武田から依頼されていたタスクだ。自分のGoogleカレンダーには、「コラム」の時間を入れては、消し、入れては、消しを繰り返す。インビジョンは3月決算。15期目を卒業、16期目に入学するタイミング。戦略を最終詰めている。一方、毎月5カ所以上の出張が入り、今週は月曜日福島市、火曜日福島市、水曜日郡山市と福島県に滞在、パートナーである福島民報社さんと作戦会議。夜は夜で、酒盛りもある。おまけに、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)も盛り上がりを見せ、大谷、ダルビッシュから目が離せない。
今日3月17日がコラム原稿の締め切り。何度か、コラムを見流し三振、あっという間に9回裏の打席に立っている感覚だ。「ごめん武田、ちょっとコラム後回しにしてよ」と、再度見流すのか、コラムをフルスイングするのか、ちっぽけな葛藤があった。ふと昨日のWBC準々決勝、4番吉田のソロホームランを思い出す。「俺も吉田だ」、ポツリとつぶやきはしていないが、フルスイングでライトスタンドに綺麗な放物線を描くイメージができた。
義憤で検索してこのコラムに辿り着いた人から「は?」、とツッコミが入りそうなのでそろそろ本題入ります。
義憤とは、“道理に反する怒り”“不公正なことに対するいきどおり”を意味します。言葉の意味は、ズッシリと重たい感じだけど、「ギフン」と口に出したときの響き、語感は個人的には使いたくなるキーワード。イメージですけど、三国志の武将にいそうじゃないですか?義憤という言葉と意味の覚え方は、季節的にも、「花粉じゃない義憤だ」という文で覚えておくと、忘れないかも。毎年2月後半からの花粉には、いきどおりしか感じませんもんね!
なんだか随分昔から義憤を普段使いしている空気感出しちゃってすいません。実は私、義憤歴4年程度のまだまだ駆け出しです。書籍「弊社ダシ屋と申します」(幻冬舎)にもまとめて書きましたが、インビジョンのリブランディングを粛々と準備していた2019年頃、ブランディングプロジェクトの初回、経営者インタビューで、「誠吾さん、ビジョンの裏側にある義憤って何ですか?」と薪組屋(ブランディングチーム)の成美ちゃんに質問されたのが、義憤とのはじめての出会いでした。
その日依頼、義憤という言葉は自分の人生史上、スタメンのポジションにいる重要キーワードになった。義憤を野球の打順でいうと3番。奇しくも大谷と同じ打順なのだ。
1番 事実
2番 価値
3番 義憤(思想)
4番 ビジョン
『「言葉にできる」は武器になる。』(日経BPマーケティング)の中で、梅田 悟司さんが伝え方(ストーリー展開)は、事実→価値→思想→ビジョンという展開を進めていたのでインビジョンの会社紹介もスライドでまとめる時は1番、2番、3番、4番の打線は不動である。
インビジョンの義憤は、大人たちからの「ちゃんとしなさい教育」に対するものだ。この義憤をさらに解像度を上げて言語化、ビジュアル化したい!誰もがおいしくいただける、一口サイズの6Pチーズに変えよう!と、前回のブランディングプロジェクトで試行錯誤。そのヒントは岡本太郎先輩にあると直感的に思い、ドキュメンタリー映画「太陽の塔」を何周か浴びた。
その結果、ちゃんとしなさいは、教育ではなく狂育であり、これが親から子へ、その次の子どもへと連鎖していく現代社会。生きた道徳感、倫理観が破壊されてしまっている。こんな想いを「狂育連鎖」という造語と共に、ビジュアル化したのがインビジョンの義憤。
義憤の取り扱いでちょっと注意が必要なのは、SNSでの誹謗中傷、自粛警察、クレーマーのような極端に正義を振りかざす人にはならないようにしたいもの。全国民に訴えるのではなく、共感する人にだけ届けばいいんです。インビジョンでは、FCバルセロナのようなエンターテイメント性と、音楽のジャンルでいうチルアウトのような抜け感と、オールナイトニッポンのような自然体を併せ持った世界観を大切にしています。
私たちインビジョンが価値観の3種の神器と定義したいるものは3つ。義憤、信念、志。この3つが、1枚のスライドにまとめてアウトプットできる状態であれば、チームとしてはブランディング、個人としてはセルフブランディングの基礎部分が出来上がっているといってもいいのかも。
インビジョンの大切にしている「忠恕」。はじめましての人へはもちろん、それ以上に、あたりまえに近い人、家族、スッタフ、パートナー、友人、お客さんへの「忠恕」、 大切に生きていきます。ありのままの自分、自然体で何よりも大切なもの、本質的なコミュニティをつくって生きます。16期目もよろしくお願いします。
#忠恕
#ご機嫌な人生を
#数値を掴むのは当たり前。心を掴むんだ!
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